こんにちは、shunsukeです。
英語学習継続333日目。
皆さん「時差ボケ」って英語でなんていうかご存じですか? 答えは、「jet lag」って言います。 たとえば、 I couldn’t sleep after the flight. It might be jet lag. (飛行後は眠れませんでした。時差ボケかもしれません。) というような使い方が出来ます。ぜひ活用してみてください。
今日もアンコール遺跡にあるプリヤ・カーンについてご紹介します。
もくじ
- プリヤ・カーンについて
- プリヤ・カーン見どころ
- さいごに
プリヤ・カーンについて

プリヤ・カーンはプリア・カンとも呼ばれ、「聖なる剣」という意味を持つ寺院です。
基本情報
アンコール・トムの北大門から北東方面へ1.5kmほどいったところにあり、1191年にアンコール・トムを都市として機能させたジャヤヴァルマン7世によって建設されます。
チャンパ軍との戦争の終焉により、その勝利の記念とともに父であるダーラニンドラヴァルマン2世王への感謝と敬意をこめて建設されたのがこの寺院と言われています。
10万人の人が寺院で働いていたという記述が残っており、寺院と住居が一緒になった大規模施設だったとされています。 境内には武具館があり、黄金の聖剣が見つかったことから「聖なる剣」という名前がつきました。その剣は現在プノンペン国立博物館に収蔵されています。
名称:プリヤ・カーン 英名:Preah Khan 住所:North of Angkor Thom 営業時間:6時~17時30分 所要時間目安:1時間程度 入場料:有料 大人:1日券37USドル、3日券62USドル、7日券72USドル(アンコール遺跡の共通チケット)、 子供:12歳未満は入場無料
アクセスマップ
下記よりプリヤ・カーンの見どころをご紹介していきます。
プリヤ・カーン見どころ

プリヤ・カーンは、東西に約800m、南北に約700mの環濠に囲まれた大規模な寺院です。こちらの門が最初に通る門。手前は橋になっており、両端にはアンコールトム
でもご紹介した「大蛇」の胴体を抱えて綱引きをするモチーフとなっている場所です。

上記の門を潜った先にある生い茂った緑豊かな植物がお出迎えしてくれます。

プリヤ・カーン入口。これまでのアンコール遺跡には無い造りをしていて、どこか学校のような感じがするなと思いました。プリヤ・カーンは、かつては1000人以上の僧侶や人々が暮らしていたとされ、最盛期には寺院としての役割だけでなく仏教の教義を学ぶ僧院(学校)としても機能していたそうです。やっぱり!
しかし、ジャヤーヴァルマン7世の死により、ヒンドゥー教徒であったジャヤーヴァルマン8世の影響で廃仏運動が起こり、寺院にあった仏像は撤去されて、建物などに施された仏陀のレリーフなどことごとく剥ぎ取られましたそうです。

こうして内部を見て回ると、それぞれ表情の違った石を使って造っていてとても面白く飽きない造りとなっています。
中央祠堂は3重の周壁に囲まれ、平地型の造りですが、後にヒンドゥー教寺院へと増改築が行われたことで、中央祠堂周辺は特に複雑に入り組んでいます。

内部は倒壊が激しく、崩れた石があちこちに散らばっているため、通り抜けできない場所もあります。僕は遺跡の配置図などは持っていなかったため、行くとこ行くとこ通り抜けできませんでした。まるで迷路に迷い込んだようになります。


先日タ・ソム
でもご紹介した連子窓の飾り窓。その両脇にはデバターが配置され、また植物模様などの彫刻装飾も残っておりとても美しく見逃せない遺跡となっています。白化と苔が時代を感じさせ、更に良い雰囲気を出しています。

光が差し込んだ塔内。暗がりに差し込む写真はこれまでたくさんご紹介してきていますが、凸凹した石組みの下部が影となり、輪郭が出て立体感が増します。光によって透過された植物の葉が美しく、清々しさを感じさせます。

壁面に無数に空いた小さな穴は、宝石が埋め込まれていたと言われています。色々と調べて見ると、その説以外にもあるらしく、壁面を覆っていた銅板を固定するための穴という説もあるとか。。いずれにしても最も神聖な場所を美しく輝かせた装飾跡であったとされています。それぞれの想像を掻き立てる、とてもロマンの詰まった物語があると感じます。

一つ上の写真でもあるとおり、ここの倒壊具合は酷いものがあります。僕はこの旅の中で新たな想いを抱いたのを覚えています。それは、この遺跡をどうしたら後世に残せるのか、という点です。これだけの素晴らしい遺跡を後世の人にも味わってもらいたい!そんな想いを胸に抱き、そこから早6年。月日が流れた今、どんな縁か「モルタル造形」という職業を仕事として行っています。
現在モルタル造形を職業として4年目になり、今想うことは本当に残すべきなのかどうか。。自然と朽ちていき、植物などの生命と一体になった形もまた一つのあり方なのかなとも思ったりしています。
モルタル造形とは
:特殊なモルタルを使い、天然石・岩・木、人工的なレンガ積みの壁・擬木などを彫刻技術を用いて表現する技法のことです。

この写真、なんか炭鉱みたいですね。ビックサンダーマウンテンみたいな(笑)
写真奥の台座に突起物がありますが、男性器を模ったリンガの像だそうです。
中央祠堂には、かつてジャヤーヴァルマン7世により父親の姿を模倣した観世音菩薩像が祀られていました。しかし現在はストゥーパが祀られています。中央祠堂の西側にはヴィシュヌ神、北側にシヴァ神、南側に歴代の王を祀り、中央祠堂と合わせると400体以上もの仏像や神像があったとされています。現在は破壊された仏像や台座の跡が僅かに残るのみです。

絞め殺しの木、ガジュマル。ホント繁殖がすごいこと。。どうしたらこうなるのか考えても想像が付きません。トップ部分は切り落とされ、切り株となっています。ガジュマルの繁殖により崩壊している遺跡が多く、こちらはその一つであります。

赤く染まった遺跡。まぐさ石などのレリーフは劣化により崩れたりしています。窓枠に差し込む光が遮られてできる影が陰と陽って感じで僕はとても好きです。

ダンスホールがあったとされているプリヤ・カーン。踊りを楽しむ姿は、躍動感溢れる動きと頭から爪先の細部まで精巧に彫られています。その姿は、思わず立ち止まって見入ってしまうほど見事で、こちらの気持ちもポジティブな気持ちになります。

絞め殺しの木、ガジュマルによって崩壊している遺跡。僕には首の長いブラキオサウルスにしか見えません(笑)


ブラキオサウルスを反対側から見た写真2枚です。柱、まぐさ石ともに崩れかけています。しかしブラキオサウルスの足がその崩れかけた石を支えています(笑)
このようなガジュマルの木を見たのはアンコール遺跡のみです。今後この様がどのように変化していくのかとてもワクワクします。
根をしっかり張ることがいかに大事かを再確認させられます。人生もまた同じですね。

こちらはブラキオサウルスの遺跡内ですが、これ以上先へは進めません。

プリヤ・カーンではガルーダの彫刻が多く見られるのも一つの特徴です。ガルーダは、もともとインド神話に出てくる怪鳥ですが、仏教においては守護神として信仰の対象となっていて、プリヤ・カーンではその数の多さから寺院の守り神として用いられていたことがよくわかります。
プリヤ・カーンの見学の際にはぜひこのガルーダにも注目してみて下さい!
さいごに

いかがでしたでしょうか。今日は「聖なる剣」の意味を持つプリヤ・カーン【アンコール遺跡】についてご紹介しました。
最初と最後の写真は、離れた場所にカメラを置き、走って遺跡に座り込む瞬間のものです。秒数間違えました(笑)一人旅は写真撮るのも一苦労ですね。。
このブログでは、自分で経験してきたことを、「知る・学ぶ」をコンセプトに様々なことを皆さんにお届けできたらと考えています。
前回の記事では、「ソムおじいさん」で有名な僧院タ・ソム【アンコール遺跡】
についてご紹介しています。ぜひそちらも合わせてご覧ください。
これからもこのブログでたくさんのことをご紹介していきます。
ご一読頂きありがとうございましたm(__)m
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