こんにちは、shunsukeです。
英語学習継続323日目。今日も日々積み上げ中です。
今日はこれまでの遺跡旅の中で、一番美しい遺跡だと感じた、アンコール遺跡「クメール美術の至宝」バンテアイ・スレイ、至極のレリーフアートについてご紹介します。
もくじ
- 「バンテアイ・スレイ」とは
- 「バンテアイ・スレイ」の歴史について
- 「バンテアイ・スレイ」の見どころについて
- 「バンテアイ・スレイ」写真集
- さいごに
「バンテアイ・スレイ」とは

これまでブログでご紹介してきたアンコールワットより、北へ約30キロとやや離れた場所に存在するヒンドゥー教の寺院遺跡バンテアイ・スレイ。バンテアイは「砦」、スレイは「女」を表し、女の砦の意味です。主建材に赤い砂岩を使った「東洋のモナリザ」とも呼ばれる女神像の浮き彫りで有名な場所です。


この遺跡一番の見どころ・素晴らしさは、何と言っても女神像を含めたレリーフの美しさ。そして精緻さです。アンコール建築美術の中でも、際立った完成度を誇る傑作の一つです!
離れた場所にはありますが、見る価値ありです。
基本情報・観光情報・アクセスマップ

アンコール遺跡の芸術とだけあって、観光客が後を絶ちません。それくらい人気がある場所です。ただアンコールワットよりは人が少ないので拝観しやすいです。
基本情報
住所:40km North from Siem Reap Town アクセス:シェムリアップ市内中心地から車で約1時間 駐車場:有(無料) 営業時間:6時~17時 定休日:なし
観光情報
所要時間目安:1時間ほど 入場料:大人:1日券37USドル、3日券62USドル、7日券72USドル(アンコール遺跡の共通チケット)、 子供:12歳未満は入場無料
アクセスマップ
「バンテアイ・スレイ」の歴史について

967年、ラージェンドラヴァルマン王が臨席する下で着工式が行われ、息子のジャヤーヴァルマン5世の代に完成しました。近くの土地を領し王師を務めていたヤジャニャヴァラーハが行い、建立されました。
ヤジャニャヴァラーハという人物は王族の一人でしたが、多くの学問に精通した学識者であり、ヒンドゥー教のベースとなったバラモン教の高僧でもあったそうです。寺院の建設は、967年当時の王であるラージェンドラヴァルマン2世の立ち合いの元に着工されました。
「バンテアイ・スレイ」の見どころについて

主建材に赤い砂岩を使った美しく・精密な造りが特徴!
「女の砦」という意味を持つバンテアイ・スレイ

遺跡一帯は往時「シヴァ神のまち」を意味する「イシュヴァラプラ」と呼ばれていたようです。コンパクトな造りながら、全体の美しさを鑑賞するには十分な広さとなっています。

バンテアイ・スレイの一番の見どころは、なんといってもアンコール遺跡の中でも保存状態がいいことです。写真を見て頂ければわかりますが、どこ見ても本当に保存状態がよく、惚れ惚れする造りとなっています。

保存状態が良い理由は、20世紀初めからアンコール遺跡を調査・研究・修復を行ってきたフランス極東学院が動いていたからだそうです。1931年、「アナスティローズ工法」という遺跡修復の新手法を試すべく、最初の対象に選んだのが、バンテアイ・スレイです。
芸術性の高さなどの理由からこれは保存しなければならないと思ったのでしょう。
有名になった女性像デバター

アンコール王朝の衰退に伴い、その存在が忘れ去られていた中、1914年に再発見されます。1923年にはフランス人のアンドレ・マルローがデバター像を盗みをしたことで逮捕されます。それにより再度注目を集めます。マルローはその後、この体験を基に小説『王道』を記しています。

遠目から見ても繊細な彫刻がきれいなデバターだなと感じます。また遺跡自体が精密に造られているため、陰影もしっかりとつき、奥行き感があって本当に素晴らしい遺跡だと感じます。
アンコール遺跡のアートレリーフ


バンテアイ・スレイのアートレリーフは、ヒンドゥー教の神話の蛇神ナーガやシヴァ神、インドの伝説「ラーマーヤナ」などもレリーフに掘られています。躍動感あふれるこの表現力、今にも動き出しそうなレリーフに感動を覚えます。


複雑で緻密な造りと、妥協のない彫り込み。つい時間を忘れて見入っていました。コンパクトな造りの遺跡ではありますが、遺跡自体が美術館で見ごたえたっぷりです。

建築構造のまぐさ石には、クメール建築美術の「華」、アートレリーフを施しています。建物の最も目立つ部分のレリーフは、建築物の顔と言っていい存在でしょう。
まぐさ石とは:古代の建築で2つの支柱の上に水平に渡されたブロックを指します。

ここアンコール遺跡を見たことで始まったモルタル造形の仕事。仕事としてやってみて思いますが、ここまで緻密に造るのは至難の業。ホント頭上がりません(笑)
バンテアイ・スレイの石積み

「女の砦」という意味を持つバンテアイ・スレイ遺跡ですが、遺跡一帯は往時「シヴァ神のまち」を意味する「イシュヴァラプラ」と呼ばれていたとされています。手前にあるものは屋根部分だと思います。崩れたものを修復して置いているのか、崩れる前に取り除いたのかは不明ですがこうして大事にしているところも素敵だなと思います。

主建材に赤い砂岩を使っているため、全体が赤っぽい暖色の色合いをしています。とても温かみがある造りとなっています。

日本の石積みでいうと、「切込接(きりこみはぎ)の布積」技法で積まれています。四角く加工した石を、程度高さを揃えて使い、横の目地(継ぎ目)を通す技法で造っています。
こどもたちと遺跡

地元の女の子と子犬、そして遺跡。窓枠に座り込む姿が可愛らしく思わず撮影してしまいました。

ふと中から出てきた地元の男の子を撮影しました。裸足で歩く男の子、どこか逞しさと凛々しさを感じます。子どもたちと遺跡って絵になるな、と思いつつ、家庭によって貧富の格差が激しいカンボジア。これまで先進国や発展途上国と周ってきましたが、特に東南アジア諸国やアフリカではまだまだ貧富の格差があり、学校にも行けない子たちが多くいるのが現状です。そんな子たちのため、僕で何が出来るのか日々模索しながら生きています。動かねばですね。
「バンテアイ・スレイ」写真集







どこから撮影しても絵になる場所、バンテアイ・スレイ。これまでの遺跡の印象をガラリと変えた場所です。ぜひ皆さんも拝観してみてください。遺跡の価値観が変わること間違いなしです!
さいごに

いかがでしたでしょうか。今日はこれまでの遺跡旅の中で、一番美しい遺跡だと感じた、アンコール遺跡「クメール美術の至宝」バンテアイ・スレイ、至極のレリーフアートについてご紹介しました。
このブログでは、自分で経験してきたことを、「知る・学ぶ」をコンセプトに様々なことを皆さんにお届けできたらと考えています。
前回の記事では、自然に満ちた神秘的遺跡「タ・プローム」【カンボジア】についてご紹介しています。ぜひそちらも合わせてご覧ください。
これからもこのブログでたくさんのことをご紹介していきます。
ご一読頂きありがとうございましたm(__)m
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] アンコール遺跡「クメール美術の至宝」バンテアイ・スレイ、至極のレリーフアート […]
[…] までの遺跡旅の中で、一番美しい遺跡だと感じた、アンコール遺跡「クメール美術の至宝」バンテアイ・スレイ、至極のレリーフアートについてご紹介しています。ぜひそちらも合わせ […]